愛のスケールがデカすぎる「湯を沸かすほどの熱い愛」感想

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出典:映画『湯を沸かすほどの熱い愛』オフィシャルサイト

 

ども!キヨスイ(@kiyosui_goraku)です!

 

「湯を沸かすほどの熱い愛」見てきました。かなり良かった、ってか泣いた。

愛のスケールが違いすぎた。

好きな人に「愛している」と言ったことありますか?

この言葉、ほとんどの人が一度は口にしたことがあると思います。その愛って本当に愛なのかな?って考えさせられる映画でした。

 

主演は、双葉演じる「宮沢りえ」さん。旦那役は一浩演じる「オダギリジョー」さん。

オダギリジョーさん演じる一浩は、家業の銭湯をほっぽり出して蒸発しました。双葉がステージ4の末期ガンとわかってから、一浩を探しもう一度、家に呼び戻すところからストーリーにスピード感がついてきます。

一浩には連れ子がいました。末期ガンでありながらも双葉は、その女の子を受け入れる。

さらに、実の娘として育てていた安澄も生みの子ではない。安澄は知らないまま育っています。

このことは、ストーリーの中盤に酒巻君江に会いに行くことで、安澄に知らされます。

 

家族として、一つ屋根の下で暮らしている人間に双葉と血の繋がった人間は誰一人としていないんです。

その中でも気丈に振る舞い、誰でも愛せる。そして、自分はガンで余命があと2,3ヶ月しかない。

こんな状況で人を愛せるものなのか?それともこんな状況だから人を愛せたのか?

僕は、そんなことできるのかな...と思いながら観ていました。

 

「愛」のスケールがデカすぎる。

双葉の突き刺さるセリフ

双葉のセリフが心にガシガシ突き刺さります。もう、やめろ!と言いたくなるくらいいいタイミングで突き刺さるセリフを言ってくるんです。

 

一浩が双葉に「行きたいところはないか?」できることならなんでもすると言い。彼女の願いを少しでも叶えようとするシーンです。

一浩は今まで口だけで双葉との約束を守ったことはありません。新婚旅行はエジプトに行くなんて言って、海外にすら連れて行ったことがない。そのことを双葉は冗談半分(いや本気)で一浩を咎めるが最後に一言。

死んだら全部許すから。あとのことはよろしくお願いします。

 

旅行中にヒッチハイクをして旅をしている青年と出会います。松坂桃李演じる拓海です。彼は、親が資産家で何をしたいのかがわからず、嘘をつきながらヒッチハイクしています。そんな彼に一言。

あなたの腐った時間に付き合っていると思うとヘドが出る。

 死期が迫っている人に言われるともう何も言えない。でも死期が迫っている迫っていないは本来関係ないんだけど。

双葉の垣間見える感情がツライ。

どんなに気丈に振る舞っていても一番ツライのは双葉です。

ガンと宣告された後に安澄との電話で「母ちゃん決めた」の一言で決め、家族の前では、全く弱いところを見せないで生き抜くことをします。

 

ただ時折、感情が垣間見えてしまい本当にツライ。死んでいく人が一番ツライのだとこちらにお釣りが来るぐらい伝わってくる。

 

酒巻君江に会いに行ったときに会計後、双葉は感情が高まってビンタをします。

この時に自分の娘だと気づかなかった君江に感情を爆発させたのか、それとも双葉の時間が少ないことに感情を爆発させたのか。

どちらの感情が大きかったのかは、僕にはわからなかった。他にもいろいろな感情があったと思うけど、この二つの感情は間違いなく混在していたと思う。

 

もう一つが、双葉は過去に母親に捨てられています。

死期が迫ったこともあり、母親に会いに行くことにします。そのとき、母親は取り合ってくれませんでした。

そんな人知りませんの一言で、会ってもくれなかった。

双葉は一目だけ見たいということで、玄関から母親の幸せな状況を目の当たりにしてモノを投げて窓を割ってしまう。

なぜ、私だけが...と声が漏れているように聞こえた。

人間ピラミッドで泣いた。

オダギリジョーさん演じる一浩のいい加減さが目立つこの映画ですが、そこに自分のいい加減さが重なり合って感情移入をとにかくしていました。

映画終盤に一浩が双葉に見せたいものがあるとのことで、みんなに協力を願う。

それは人間ピラミッド。エジプトに連れて行ってあげることができなかったので、ピラミッドだけでも見せてあげようという気持ちから動いたもの。

 

一浩は言い出しっぺなのに、自分から「もうしんどい」的な発言をしてしまうくらいいい加減(笑)ここも感情移入のポイントでした。

 

ここで、凄いと思ったのが誰一人として双葉と血が繋がっている人がいないということ。

でも、家族。細かいことを気にしていては「愛」って持てないと感じでしまってスケールがデカすぎて泣いた。

一浩への感情移入と双葉のスケールのデカすぎる「愛」でもう大泣き確定。

 

この映画を観た人は、わかると思うが。

最後に

つらつらっと思いをぶつけてみたが、スケールがデカすぎて上手く書けなかった。

中野量太監督が描きたかった「愛」を完璧なキャスティングで表現されている映画です。

映画館でのスケジュールは、少ないものになってきていますが必見の映画です。映画館で見逃してもDVDやBlu-rayをゲットしましょう。

何度か観る必要がある映画なので、一枚持っておくことをオススメします。