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映画「永い言い訳」感想、ネタバレ。さすが西川美和作品です。自分の人生を生きれないとつらい。

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キヨスイ(@kiyosui_goraku)です。

 

映画「永い言い訳」を観ました。さすが、西川監督。心にズンと来た...

精神状態が安定しているときに見る映画ですね!安定していないと...何かで引きずります(笑)

 

映画 永い言い訳 概要

永い言い訳 amazon

 

▼監督・脚本

西川美和

 

▼原作

西川美和

  

▼出演者

本木雅弘

深津絵里

竹原ピストル

堀内敬子

藤田健心

白鳥玉季

池松壮亮

黒木華

山田真歩
 

▼あらすじ

作家の衣笠幸夫は、妻の夏子をバス事故で失ってしまう。
彼女がバス事故にあっている夜、幸夫は不倫をしていた。彼にとって、妻を失うことは悲しい出来事ではなかったのが実情。マスコミの前で悲劇のキャラクターを演じていたところに、夏子の友人夫の陽一がかけ寄せてくる。
トラック運転手の陽一は残された子供と悲しみながら生きていた。彼の姿を見て幸夫は子供たちの世話をかって出た。
幸夫もまた、別のところに充実感を求めていたのかもしれない。他人のために生きることの幸せを見つける幸夫だが...時間が経つとともに状況が変わっていってしまう。

 

 

冒頭から秀逸な映画になっています。

 

予告編を見ても、この映画で妻の深津絵里さんが死ぬのは誰もがわかる内容になっている。

夏子(深津絵里)は、友達とのバスツアーで旅行に行くところからストーリーはスタートします。

過去の西川監督の作品を観ている僕としては、「さぁ!どうやってビックリさせて殺すのか!?」って期待してしまいます。

 

素晴らしかった。死ぬシーンは作らなかったんですよ。夏子がバスに乗っているシーンから、幸夫(本木雅弘)が家で不倫をしたあとの朝にシーンを切り替えて、夏子が死んだということはニュースで観客に伝える形になっていた。

そして、電話がなる。幸夫は、電話で初めて夏子が事故にあったことを知る。

 

ここが本当に秀逸で...この映画のテーマは「死」ではない。夏子が死ぬことはキッカケにしかすぎない。

他人事感を出すには、死ぬシーンはいらないのであった。全く映さないでニュースと電話で伝えるという最強の他人事を作り上げてくれたではないか!

 

少しでも夏子が苦しむシーンなんてものを出そうとすれば、観ているこっちは夏子に感情移入しかねない。それを全てぶった切る殺し方。

 

西川監督...最高のスタートでしたよ。

 

他人のために生きる。 

夏子が死んでから、幸夫は他人のために生きます。

他人のために生きるということは、ひと昔前だったらもの凄く美化された行動だったと思う。だけど、現代で考えるとこれほどまで、情けないことはないんじゃないだろうか。

 

他人のために何かをするというのは、もちろん良心からくる行動でもあるが、自分が充実していないに直結する。

自分が充実していれば、他人なんかにかまっている暇はまったくないはずだ。

 

そして、幸夫は夏子がいなくなったことで自分が充実しなくなった...というわけではなく。夏子がいなくなったことで、自分が充実していないことに気づいてしまった。ということが一番悲しい。

 

幸夫と子供たちのドラマ。

ここは一つの見所ではありますね。

西川さんの映画でここまでホームドラマしているものは珍しいですね。

ひょんなことから、大宮陽一の家で家事をすることになった幸夫は、子供たちとも距離を縮めて器用にこなしていく。

徐々に子供たちも幸夫に懐いてきて、素晴らしい関係を気づいていく。

 

僕は安心して観ていたんですけど、心のどこかでいつこれが崩れるのか?を期待してしまっていました。西川監督の作品には、そういったところに醍醐味がありますからね。

 

事故から7ヶ月後、この関係が崩れる時がきます。

幸夫は陽一に自分から、「いつまでも世話をしてはいられない」と話をしたのだが、いざその瞬間がやってくると...やっぱり悲しいものだ。

 

他人のために生きるもなくなってしまう。ここから陽一と絶縁状態になってしまう。

 

男にとって子育ては免罪符。

今回のメインテーマはここでしょう。これで映画を回すって想像すらつかないです。

男なら誰しもがクソみたいなバカみたいな経験をしたことがあるでしょう。人に話をしたらクズと呼ばれるようなこと。

 

そんな男でも結婚して子供が生まれ、子育てをしていると全てをチャラにしてくれそうな気がしてくる。というセリフがある。

 

いやー真意をついていてびっくりしました。僕にはまだわからないが、子育ては男にとっての免罪符になることもあるんでしょう。

 

いやいや、鳥肌もんのテーマでした。

 

死がテーマじゃなくて良かった。

本当にこの映画、死がテーマじゃなくて良かったですよ。本当によかった。

 

幸夫と陽一が絶縁状態になったあと、陽一はトラックの運転中に事故を起こしてしまう。幸夫に連絡がいき伸平と病院に向かうのだが、陽一は大事に至らなかった。

ひどい映画だったら、ここで陽一も殺しますからね。いやぁ...テーマがフィジカルな方の死じゃなくてよかった。

 

精神的な死でなかったら、陽一を殺している監督はいっぱいいそう...

このあと陽一と息子の伸平は、トラックに二人で乗って帰るんですけど、この時の幸夫の姿がなんとも悲しい。

 

いろいろと悟った瞬間だったのでは、ないだろうか...

自分のために生きようと悟ったと思う。

 

衣笠幸夫の成長。

この映画は、妻夏子の死をキッカケに衣笠幸夫が成長していく。

この成長をじっくりと見守っていただきたい。コンプレックスの塊なのか...ブランド品で身をまとい、常に周りを意識して鼻が高い幸夫が子供たちと接していくことで、また離れることで、精神的に大人へと成長していく。

 

20年間、夏子にだけ切ってもらっていた髪も自分の切り替わりの瞬間に美容院へ行って、切る。ここも大きな心境の変化だろう。

 

なんと言っても最後のシーンが幸夫が一番成長したと、僕は関心した。最後のシーンだけで全てがわかる映画になっているのではないでしょうか。

 

ラストシーンを見ると夏子が出かける前に言っていた言葉を思い出して、背筋がぞっとしてしまいます。

夏子が冒頭で幸夫にかける言葉を必ずお忘れなく...

 

 

最後に

こんな感じです。やっぱり面白かった!映画館で見れば良かった...少し後悔...

 

西川監督!次回作は必ず、映画館で観させていただきます!

 

それでは、また。

 

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